【企&短】失恋サンタクロース


私を慰めてくれてるんだ。



「ふふっ」



「なんだよ」



「ありがとう、サンタさん」



「っ…バカにすんな!」



昴くんに彼女さんがいて、失恋して、悲しかったけど。

来夢が側にいてくれたから気持ちが楽になったよ。



「でも、ごめん。私、来夢のこと恋愛的な好きじゃない」



「…そんなの知ってるし」



告白の返事をすれば、サンタクロースの格好をした来夢は少し切なげな表情を見せた。



「けど、これから好きになれば問題ないよ」



「ははっ。よく言うよ」



私がこうして笑っていられるのは、クリスマスの夜、キミが魔法をかけてくれたからだ。

その魔法は、幼馴染みのキミしかかけられない魔法。

キミの素敵な言葉の魔法なんだ──



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