【企&短】失恋サンタクロース


人がせっかく幸せな気分に浸っているのに!

普通そんなこと言う?!



「今の月風見たら昴くんドン引きだわ」



「なっ!そんな来夢こそ、本当は昴くんにカッコイイところ見せたいとか思ってるんじゃないの?クールぶっちゃってさー!」



「は、はぁあ?!っなに言ってっ!」



「あ…」



適当に言い返した言葉…

どうやら当たったらしい。

今の来夢は顔を真っ赤に染めて天パっていた。



「ふふぅ~ん」



そうとなれば私の勝ちは目に見えている。



「来夢くん、昔は泣き虫だったもんねぇ~」



ニヤニヤした顔で来夢を見つめれば、真っ赤な顔で睨まれた。



あっ、可愛い。

なんだか幼い子どもが拗ねてるみたい!!



「来夢くん、よしよーし」



調子に乗った私は来夢の頭を撫でた。



怒るかな?



「うっさい」



けど怒ることなくそう言うと、私から顔を背けて大人しくしていた。

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