意地悪なキミと恋をします。
私の憧れの人
はじめまして!
私は皐月莉奈satuki rina
今日から高校2年生です!!
先ほどお伝えしました通り、
がさつな女ですが、どうかよろしくお願いします。
「…あんたさっきからなに意味わかんない方向に頭ペコペコ下げてんのよ」
「っ!べ、べつに、愛莉には関係ないことだし!」
そう、このクールなお姉様は私の親友、横山愛莉yokoyama airi。
「まぁいいけど…ってゆーか、きたんじゃない?あんたのストーカー対象」
す、ストーカー!?
「ストーカーってひどすぎでしょ!れっきとした追っかけですー!」
すると愛莉は呆れたような顔をして
「あんたねぇ…それを世の中ではストーカーってゆーのよ」
あんたバカ?と、付け足すと愛莉は手にしていたスマホに目を移した。
愛莉は小学生からの付き合いで、幼馴染ってゆーのかな?そんな感じ。
莉奈と愛莉の莉が同じ字だねとかって仲良くなったんだっけ…
と思い出していると、廊下から聞こえていた黄色い声がどんどん大きくなる。
「「きゃーーーーー!!!」」
女の子の花道を、爽やかな笑顔を振りまきながら歩いてくるのは、学校のアイドル。
「っ!」
えっ、えっ、見間違いかな?そ、そうだよね!見間違いだよね。
思考とは裏腹に体温が上がる。
「優希先輩…」
私の憧れの人、島田優希先輩が、ほんの少しだけ私の目を見てくれた気がしたから。