どんと びりーぶ
日常からのはじまり
朝っぱらから俺の教室はとてもうるさい。
昨日見たテレビだとか何組の誰々が可愛いだとか、課題を見せろだとか。
うるさくて仕方がない。
俺の科は俺以外男だ。
1年のころは、俺以外にも数人女子がいたが他の科の女子に男好きだのなんだの言われるのに耐えられず学校を辞めたり、先生と交渉して他の科に移動したり(まあ、ほとんどの奴が前者だが)で2年になった今では、女子が俺だけになってしまった。
俺といえば、そんじょそこらの男子より女子うけがよく、男子と思っている奴も少なくないためいじめられることはない。
制服も少なくとも指定のネクタイをしていればOKという、とんでもなくユルい感じなので、俺はズボンをはいているし、髪もテキトーにしばっているので男に見えるらしい。
「おーい、巫(カンナギ)。よびだし。隣のクラスの子だって」
『んー。今行く』
そう、こんな風に。最近は1年のころよりよびだし(告白)も増えてきた。
いちいち断るのも面倒だから席から無理って言っといてと言いたい所だが、勇気を出してよびだしてくれる子の気持ちを無下にできるはずもなく。
「巫君のことが好きです!」
『俺なんかのどこがいいの?』
告白された時に俺が必ずいう言葉だ。
「なんかとか言わないでください!
えっと、キモいとか思うかもしれないですけど私巫君のことずっと見てて
普段クールで騒がしいのとか嫌いそうなのに、騒いでる男子の相手とか
してたり、困っている人は助けたりしてるし、覚えてないかもしれないけ
ど、私が落としたハンカチ拾ってくれたこともあって、ってごめんなさい
そんなこと急に言われてもキモいだけですよね。ホントにごめんなさい」
『そんなことないよ。キモいとは思わない。
けど、ごめん。気持ちには答えられない』
そう、俺はこの子の気持ちに答えられない。
「ですよね。ごめんなさい」
『うん、だって俺は君と同じ女子だから』
・・・。(゜ロ゜)
「へ?」( ゚□゚)
『いや、だから女子』
「ええええぇぇぇぇぇぇ⁉」(゜ロ゜;ノ)ノ
なると思った。いつもこうだもんなー。
「私の初恋が~!」p(;゚;Д;゚;)q
『なんか、ごめんね』
「うわあぁぁぁぁぁ!」((‘д’o≡o’д’))
それでも今日のこの子はいちだんとすごい反応だった。
なんて、この時の呑気に俺は考えていた。
これから起こることなんてまったく知らずにーーーーー