終わらない闇
「きゃ!」
デタラメに走っていた為か、足下にある太めの木の根に躓き、転んでしまう。
慌てて立ち上がろうとしてーー立ち上がれなかった。
この女性は、あまり運動が得意ではない(履いている靴が、ブーツだという事もあるだろう)。
そして何より、恐怖と疲労で足がガクガクと鳴いていた。
「私は、まだ……!」
顔をぐちゃぐちゃに歪めながら、自分を奮い立たせるように声を絞り出す。
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