★MyHomeの秘密★♪



それを後ろで観察していたあたしは、あまりの凌兄と公園の不似合いさに、
可笑しくて笑う。


可笑しくて、笑った。



「…何、笑ってんだよ?」


不快そうに眉を歪めてこっちを向いて聞いてくる。



「あははっ。だって似合わないだもん!」



まるで平和な場所に踏み入った怪獣みたいな…そんな感じ。



「うるせーよっ。似合っても困る」


そうだよね…。
凌兄はもう大学生で。
もうすぐ大人だもんね。

結婚だって出来る。
出会いだってたくさんある。

あたしは知らないけど、凌兄はモテるから恋人だっていたはず。

今はどうだか知らないけど。


そうやって、近くにいたって知らないことはたくさんある。



それは凌兄には凌兄の。
あたしにはあたしの。
時間が流れているから…。



< 118 / 587 >

この作品をシェア

pagetop