★MyHomeの秘密★♪
「覚えてるか…?」
え……?
凌兄が切なそうな顔を、胸の奥が締め付けられる。
なにを?
なにを覚えてるか、なの…?
風があたし達の間を通り過ぎて行こうとした。
その前に。
凌兄の手があたしの肩に置かれて流れるように…
唇が重なった。
これで4回目…
あたしは凌兄に唇を奪われた。
そんなことを頭の中で考えていた。
「…あのときからも、」
離れた瞬間、
凌兄を引っ張りそうになった手を、必死に止めた。
凌兄の顔を見たとき
涙が出そうになった……
「ずっと…好きだった」
それが途方もなく
遠いものに聞こえていた。