★MyHomeの秘密★♪




ああ…なんでだろう。
泣きそうだっ……。


でも泣かない。
…悔しいから。




涙を堪える為にぐっと唇を噛み締めてた。
凌兄が今どんな顔をしているのか見る余裕もなかった。
ううん、見るのが怖かった。


お互い何も喋らない。喋べることも見つからない。必然的に沈黙がずっと続いて、気まずくてしょうがなかった。


髪を軽く揺らす風が、やけに痛くて冷たく感じる…。


我慢していたけど、視界がだんだんぼやけてきた。

耐えろ、あたし……。


そう思っていたら、凌兄がこっちへと歩き出した。

凌兄がだんだん大きくなって近付いてくる。

やばい…

あたしは涙がバレないようにぎゅっときつく目をつぶった。



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