★MyHomeの秘密★♪
家を出て、連れて来られるはずだった。
勇気の試合場所。
広いグラウンドに少し圧倒されながら、雛達がいる所に駆け寄った。
「栞!遅かったじゃないっ!……あら、凌も一緒だったの?」
ああ…そっか。
元々凌兄は来るはずじゃなかったんだよね。
「思ったより早く終わったから」
凌兄の顔はいつも通りだった。
何事もなかったように。
あたしは何故かちょっとムッとした。
あたしはシコリが残ったみたいに気にしてたのに…。
でも、それって自分勝手だ。
「…それよりしおちゃん、大変なのっ!!」
凌兄とお母さんが話してた横から、急に慌てたようにそんなことを言う雛。
「どうしたの?」
そんな焦る雛にあたしは訳が分からず頭を斜めに傾げる。