★MyHomeの秘密★♪
「…ごめん。無理かも」
気付けば口がそんなことを言っていた。
その子は顔を真っ赤になって泣きそうになっている。
うーん…どうしよう。
別に泣かせるつもりはなかったのに。
「…ほ、ほんとごめ…」
助かった…。
先生が来て、彼女達は自分の席へと戻っていく。
その子に悪いことをしたな。とは思う。
だけどなんだろう…?
この胸に広がる安心感は――。
冬兎を連れて来てって。
なんであたしがわざわざ呼びに行かなきゃいけないの?
勇紀のメアド教えてって。
そんなの許可とんなきゃだし、自分で聞いてよって話。
凌兄に紹介してって。
わざわざそんな仲良くもなかったのにいきなり、友達なの。なんて言うわけ?
……そんなの嫌だよ。
それって、ただの利用じゃん。
本人のこと。
よく知らないくせに…。
あー駄目駄目!こんなあたし最悪だっ!
でもなんか苛々する…。
あたしは放課後までずっと、そんなのが続いていた。