★MyHomeの秘密★♪
「それ。お前のか」
冬兎が持ってくれているあたしの家出バックを目で示す。
あたしははっとして、慌ててブンッブンッと思いきり頭を振った。
それを確認すると、いつの間にか冬兎からあたしの鞄を取って、自分の車の助手席へと放り投げる。
そんな自然のように流れていく光景を見ながら、呆然と岩のように固まっていた。
『…お前ら何突っ立ってんだよ? 早く乗れよ』
運転席のドアに手をかけながら、こっちを向いてそう促した。
パチパチと目を動かして、あたしは少し考えてみる。
…あたしの家出バックは、
助手席に置いてあるわけで。
つまり、あたしは助手席に座るってこと…?
やばい!! なんか緊張する…。
なんだなんだ!?
この間だって乗ってるのに。