★MyHomeの秘密★♪



「それと、妹にも手ぇ出すな」

凌兄の低い声と鋭い瞳はかなり有効らしい。あと怒声も。


相手はたじろいで何も言わない。


そいつを放っておいて、
凌兄は雛の肩を押して、

「大丈夫か?」

声掛けながら、勇紀達のいる方へ促す。






頭が熱い気がする。


なんかクラクラする。




もしかして…風邪引いたかな?





「おい」



いつも通りの声に、少しだけまだ機嫌が悪そうな声を携えて、


なかなか歩かない、
あたしの手を引いていく。



その手に熱が宿る。

熱にうなされているみたいだ…


身体中が熱い。

――…手が1番熱い。



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