★MyHomeの秘密★♪
当然車内の中はずっと無言。
お互いが喋らなくて。
唯一の救いは、助手席に座るのを回避出来たこと。
喋ることのないまま凌兄は運転をしているので、あたしはずっと外を見ていた。
そしたら、小さくだけど観覧車が見えた。
乗りたかったな…
考えてみたら、せっかく凌兄と2人で遊園地に来れたのに、形として残したものは一つもないことに気付いた。
写メぐらい取っておけば良かったな…
もう2人で来れることはないだろうから、記念として思い出に残しておきたかった。
あたしは窓に向けてケータイをかざし、今はもう小さく小さくなった観覧車を写メった。
車が動いていたから、やっぱりぶれた。
それでも、なんとなく自分には観覧車ってわかったから、それでいい。
大事なものを少しでも作って、大切にしておきたい。