★MyHomeの秘密★♪
あたしはケータイを閉じて、膝に置くとふとバックミラーが視界に入って…
そのまま目を、どうやって逸らそうか考えてしまった。
いつからだったんだろう?
きっといつの間にか道は渋滞に差し掛かっていたから、その時から見ていたのかもしれない。
凌兄はバックミラー越しから、後ろを見てくる。
それも、目が合ってからは逸らすことなく何か言いたげなような、少し鋭い視線をずっと投げ掛けられていた。
あたしは気付かなかった恥ずかしさと動揺で、顔が赤くなりそうなのをなんとか隠して、
逸らすタイミングだけを窺って、少し逸らしては戻す、微妙に逸らしては戻すを繰り返す。
凌兄はあたしが困っていることに気付いてか、見ていただけだったけど、やっと喋った。
「…っ、悪かった」
一言ぽつり、と。
そういって、前を向いた。