★MyHomeの秘密★♪




なんで…?



心臓が暴れ出す。

いっぱいいっぱいになって押し潰されそう。


呼吸の仕方を…忘れてしまいそう。



「…栞?」


立ち止まるあたしを振り返る。

…でもあたしはそこから目が、離せない。
離したくない。


友利亜はあたしを見て不思議そうにしながら、あたしの視線を辿る。


「…!栞っ!」

また勢いよく振り返って、あたしを呼ぶ。
その顔はとっても笑顔だ。



あたしはまだぼーっとして信じられなくて、

実は勇紀か冬兎に用なんじゃないのか?って思い、後ろを振り返ってみる…。




「……お前だっつーの…」


その声が響いて来て、あたしは小さく肩があがって、
そして、ゆっくり顔を前に戻す。



痛い、焦げる、嬉しさで。




「…凌兄…」



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