★MyHomeの秘密★♪
19HOME♪想いも約束もあの公園で
「暇〜っ!」
「練習中なんですけどー」
「兄貴なんだから、妹慰めてよ!」
「かッ!兄貴なんて一度も思ったことないくせによ〜」
「そりゃそうだけどさー…」
体育座りする膝に顔を埋める。
おい!ってツッコミながらリフティングを楽々とこなす勇紀のボールの音が聞こえてくる。
広いグラウンドにいるサッカー部から、少し離れてる勇紀。
「スカート汚れんぞ。教室で待ってろよ」
「…誰もいないんだもん」
一人になるが妙に恐い。
寂しくて…うさぎみたいに死んじゃいそう。
「……なんで素直に、あの女が言ってきたこと言ってやんないんだよ?」
勇紀のリフティングはずっと、テンポよく続いている。
時々、頭や背中も使って本当に軽やか。
「……だって……」
チクったみたいで悔しいし、
頷かれたら恐いし、
こんなヤキモチを焼いてる自分が嫌だ…。