★MyHomeの秘密★♪
「…そういわれたの?」
「……見たから」
それだけ言って口をつぐんだあたしに、友利亜は何かを察したのか黙っていた。
「ごめん友利亜…。もう無理……頑張れない……」
友利亜は栞…とあたしの名前を呼んで、何かを言いかけたけど口をつぐんだ。
「もー、大丈夫!気にしないで!最初から可笑しかったんだよ〜。凌兄が好きなんて!」
笑い飛ばすと、友利亜は悲しそうに笑って、「栞がそれでいいなら…」って言ってくれた。
納得はしていないと思う。
それでもそういってくれた友利亜に感謝した。
家に帰ると、やっぱり辛い。
自分の家の玄関が重く感じる。
凌兄と顔を合わすのが物凄く辛い。
でもそれにも慣れないと…普通のお兄ちゃんじゃない。
だから頑張って、慣れるようにしないと。
凌兄の前でも、普通に笑えるように。
深呼吸をして、玄関を開ける。