★MyHomeの秘密★♪
21HOME♪ユラリ揺れるココロ
凌兄の引越しの日が近付くにつれて、みんな元気がない気がした。
――家の中の空気が少し違った。
コンコンッ
お母さん…お父さん……勇紀…かな?
夕飯が終わりゴロンとしていたあたしは、面倒臭さを感じながら起き上がる。
「は〜い……゙っ!?″」
予想していなかった相手に…驚きは最高潮だった…。
「…ど、どうしたの…?」
心臓が驚きで脈打つスピードが速くなる。…本当に、驚きだけ?
「…あぁ。お前、前に辞書持ってったろ?」
その人を、久しぶりに見た。
そしてこの声も久しぶり…。
あたしは、たいして言葉の意味を理解しないまま、言葉につられるようにコクリとまだ目を若干見開きながら頷く。