★MyHomeの秘密★♪




「…あぁ」


さっきそう言われてる雛が……羨ましかった。


あたしも料理が出来たら良かった…。



嬉しそうに笑う雛が、羨ましかった。




「…そういえば凌兄、料理出来るの?」


違和感ないように…ちゃんと言えてただろうか。

雛のおかげで和んだ空気で、恐る恐る、聞いてみた。久しぶりの会話。



「あぁ、多少はな」


へー…知らなかった。

出来なかったら……一人暮らしやめた方がいいんじゃない?って言えたかもしれないのに。



『あら〜、凌なら心配要らないわよ。料理作ってくれる子なら、沢山いるでしょ♪』



お母さんが言った瞬間、一瞬自分が止まってた。


ズキンッ。

あ、そっか。里夏さんに作ってもらえばいいんだもんね…。


馬鹿だな、あたし。
凌兄には里夏さんがいるじゃん。




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