★MyHomeの秘密★♪
「…もう今日だね」
「あぁ。今なったな」
凌兄も同じように時計に視線を向けていた。
もう、駄目だ…。
涙が込み上げてくる。
これ以上ここに居たら、あたし、絶対泣いてしまう。
「凌兄」
「あ?」
「いってらっしゃい…」
「…おー」
突然そんなことを言い出すあたしに、驚いたみたいだけど…返してくれた。
直前は、言えそうにないから…。
せめて明るくさ…?
「……バイバイっ!」
――限界……。
タイムアップ。
あたしはそういった瞬間、逃げるようにして凌兄の横を通り抜け、リビングのドアに向かった。
…と思った。
のに、腕を掴まれ、引っ張られて―――抱きしめられていた。
あたしは何故か、凌兄の腕の中にいた……。