★MyHomeの秘密★♪
ぐっと押し込めたはずの涙が、あたしの頬を伝ったかと思うと…膝の上にポタポタと垂れて染みが出来ていく。
泣き声を押し殺していたら喉に詰まって、苦しくなって…掠れる。
きっと顔なんかぐちゃぐちゃだ。
もう耐えられない。
一人じゃ抱え切れない。
ぼやける視界にケータイの中にある友利亜の名前を探す。
……………
………
『もしもし栞どうしたのよ?』
『…ゆっ、りっ、あ…っヒクッ』
どうしたの!?何があったの!?
あたしの涙声を聞いて、友利亜は驚いているようで声が大きくなった。
友利亜にすら、凌兄のこと言えなかった。
『…あ、のねっ…ヒクッ』
今日凌兄が引っ越すこと。
まだ諦めてなんかなかったこと。
里夏さんとキスしていたこと。
全部話した。
まったく文章にはならないけど、一個ずつ、ちゃんと全部話した。