★MyHomeの秘密★♪
『やっぱ諦めらんねぇっ』
そういって、グイッと引き寄せられたかと思ったら、首元に凌兄の腕が巻き付いた。
ドキドキ…うるさく鳴り始める。
諦めらんねぇ。
それって、凌兄もあたしと同じように諦めるつもりだったの?
『…栞はどうなのよ?』
お母さんの視線が凌兄からあたしに向けられる。
『もう、一人決まったの?』
確かめるように、聞いて来た。
「…うん」
『変えるなら今よ?後悔しない?』
試すよう、念圧ししてくるお母さん。
珍しく真剣で、なんだかおかしかった。
そもそも兄弟を婚約者なんかに持ち出したのは、お母さん達だ。
なのに…今少しだけ心配そうに見えるのは気のせいかな?