★MyHomeの秘密★♪




…公園に戻ると里夏さんは、泣いていた。


ゆっくり近づく。


「…何しにきたのよ?」



顔をあげキッ、とあたしを睨み付ける。


「あたしを笑いに来た訳?」


自嘲気味に笑って強がるが、涙の雫が流れてく。


「里夏さ…」

「あんたのせいよっ!あんたがいけないんだからっ!あんたがいるからっ……!」


ううぅ…!と泣き出す彼女。


泣き叫ぶ彼女に、あたしの胸が少しぎゅってなった。



「…あたし、凌兄が好きです」


里夏さんに、あたしの気持ちをどうしても伝えたかった。



里夏さんは顔をあげ、強く睨んで来た。


「なによっ!あたしの方がずっと…好きだったんだから!!あんたなんかよりずっと前から好きだったんだから…っ!!」



本当に…好きだったんだと。

すごく伝わってくる…。

だけどあたしは、それに負けるわけにはいかない。



「確かに、凌兄が好きだって気付いたのは最近です…。でもだからって!負けてるとは思いませんっ!!」


きっとあたしは…

小さい頃からずっと凌兄が好きだった。



そう、信じたい。




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