Basket Ball Club〜ずっと大好き〜
来るって言った。
当たり前のことなのに、なぜがすっげぇ嬉しくて…。
あいつが部活に来るのを待っていた。
俺が早めに来たおかげで回りにうるさい連中はいない。
最高のチャンスなのかも。
あいつが体育館に入ってきた。
俺はあいつの腕を引っ張り俺の腕の中に収める。
あいつは思った以上に小さくて簡単に俺に包まれた。
何か硬直してるのか困っているのか身動きできないのか…
詳しいことはわからないが、動かないこいつがむちゃくちゃかわいく思えた。
「少しこのままでいさせてくれねぇか…?」
俺は無理なお願いだと思ったけど、俺は自分の気持ちにブレーキをかけることができなかった。
無意識に力が入っていく。
「うっ…。」
あいつが声を漏らした。
その時、強すぎたって思って力を一気に緩めた。
本当はもっともっとこうしていたかった。
でも、あいつの表情は…眉間にシワが寄っていて、困っている感じだったから…。