Basket Ball Club〜ずっと大好き〜
「はぁはぁはぁはぁ…」
私は気がつくと思った以上に距離を走ってきていた。
息はだんだん荒くなってくる。
…息が苦しくなってきた。
そして…目から流れ落ちる暖かい液体…。
大粒の涙が容赦なく私の頬と流れ落ちる。
私の心は砕けそうだった。
私は秀二先輩を名前で呼べるほど親しいわけでもないから…あんなことできないし…。
やっぱり私には無理なのかな…?
「真央ぉ~…」
私は泣きじゃくったまま真央の名前を呼び続けた。
そして携帯を手に取り、真央に電話を掛けようとした…。
でも…真央はきっと慶太と2人っきりでデート中だ…。
幸せなひと時をすごしてるっていうのに私はそれを邪魔する気?
私は頭が混乱してきた。
何がなんだか全くわからなくなってきた。
携帯を閉じ…ゆっくり1歩1歩確実に家に向かって歩きだす。