Basket Ball Club〜ずっと大好き〜
私の心臓はだんだん早くなっていく。
耳元で先輩の声と共に息がかかる。
私の心臓は破裂しそうでやばい…。
そう思った途端…私は気づくと先輩を突き飛ばしていた。
「ご…ごめんなさいっ!!」
私は先輩に頭を下げて急いで体育館の中に入って行こうとした。
「おっおいっ!!未来っ!!」
私はすべての動きが止まった。
体育館入り口で立ち止まる私。
今…未来って言った?名前を呼んだ?
私はゆっくり…ゆっくり先輩の方に振り返ろうとした…。
「ちょ、向くな!!」
いきなり先輩からそう言われて微妙に傾いた頭を私は静止させる。
「せ…んぱい?」
私はゆっくり先輩に声をかける。
「わっわりぃ!!!」
先輩はただそれだけを言った。
足音は聞こえない。私の後ろにいるのは確かだ。
今、聞こえるのは私の心臓の音と風の音…そして静かに鳴り響く鳥の鳴き声。