Basket Ball Club〜ずっと大好き〜


「みっ!!見ないで下さいっ!!!」

私は急いで顔を伏せた。


すると先輩はゆっくり私の手を握った。


“ドクンッドクンッドクンッ…”

私の心臓はいつになったら静かになるんだろう…?



「俺ら…カップルだな。デートしたりデートしたりデートしたり…」

「ははっ!!先輩デートしすぎっ!!」

「…やっと笑った。」

「…え?」

「さっきからお前、泣いてばっかなんだもん。俺、どう対処していいかわかんなくて…。」

「せんぱ~い?これは嬉し涙なんですよー?先輩と通じ合えたって思うと涙が流れてくるんですっ!!」

「そっかぁ~…俺って幸せ者だなぁ。」

「私も十分幸せですよ。」

「なぁ…?」

「はい?」

「敬語…!!やめねぇか?」

「えー!!先輩って感じがしないじゃないですかっ!!」

「やだなぁ~何か遠い存在って感じすんだもん。」

そう言うと先輩は頬を膨らませて空に目を移す。


その姿がすごく可愛くて…私は思わずその横顔に優しくキスをする。



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