春風に包まれて
誰にも言えずにどれだけ苦しんだのだろう…
チビは何も言わずにいつも笑っていた。
その笑顔はいつも俺の心の隙間に入り込んできた。
まるで優しく心地よい春風の様に…
俺はチビがこの小さな体で
こんなに大きな悩みを抱えているなんて気付かなかった。
チビは静かに涙を流した。
そして『死にたい…』と呟いた。
そんなチビに幸弘は
『何言ってんだよ!』と怒った。
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