掌
ある日の歩……なんか変だ。
本人は必死に隠してるけど、なんか元気がないような……?
案の定、無理して明るくしてたみたい。
歩のそうゆうのすごい嫌なんだよね……。
周りの空気を大事にする子だから……自分が我慢したり、装ったりするのに慣れてる。
そうゆうの、私から見るとすごく痛々しいよ。
「昨日ぶたれちゃってさ。」
軽く、歩は昨日の達也君とのケンカの話を始めた。
ぶたれた?!
私は驚いたし、嫌な予感がしたけど、歩の大丈夫大丈夫!と言いながら笑う姿に、流されてしまった。
あの時、無理やりにでも達也君と会わさないようにしたら…あんな事にはならなかったのに………。
私は今でも後悔してる。