掌
そして…私の不安が、確かなものになる日………。
「おはよう真奈美!」
ある日の朝、歩が頬を少し腫らして、学校に来た。
クラスのみんなは、気付いてないみたいだけど……
私の頭の中で描いた最悪が、現実になっていた。
歩は、普通に話してるけど……おかしいよ、そんなのおかしすぎる。
歩…なんでそんなに普通なの?小川君と話しただけで、顔殴るなんて変だよ。
私が言うしかない……。私が言わなきゃ、達也君も歩も、事の重大さに気付かない。
「達也君に手ぇあげるのやめなって言ってくる!」
そう意気がる私を
歩が必死に止めた。
なんで……なんで歩…?