掌
大丈夫だから大丈夫だからと、歩は焦った表情で私を止める。
私は、今止めなきゃ……達也君は止まらないような、そんな嫌な予感がしたけど、もし言って、後で歩が怒られたら…殴られたら……そんな不安もして、私は達也君に言いに行く事ができなかった。
私が、達也君に、自分の過ちを伝える事ができたのは
すでに取り返しのつかない所まできてからだった………。
伝える事ができたのは、私だけだったのに………。
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