いつの間にか……歩は、まったく達也君の話をしなくなった。



最後に聞いた達也君の話は


「男の子のアドレス全部消せって言われちゃった。」



従って消す歩も歩だけど……


達也君変!束縛ひどすぎ!


って私が言っても、歩は困ったような笑顔を見せるだけ。



そんなひどい達也君だけど、歩が達也君といる時はすごい幸せそうだから……



いいのかなぁ……?
手をあげる事は、時間が解決してくれるのかな……?


健太は、どんなに大きなケンカをしても、絶対に私に手をあげる事はしないから……私は達也君を理解できない。



でも、歩は理解してて……理解した上で、幸せなのかな……?




頭の中は、歩と達也君の事でいっぱいで………


彼氏との間に、少しずつ距離ができている事に、私は気付けなかった。






そして、あの夏休みがやってくる。







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