掌
そしてあたしは
チューハイのアルコールが……
スーッと抜けていく。
今……なんて言った…?
「コンビニだって、別に用なんかねぇのにさー。達也のために行ったのにさー。こいつ、まったく歩ちゃんに絡まねぇんだもんなー!」
バドミントンやった日の帰りに、コンビニ来たのも………
池内君があたしと絡むため………??
え?え?え?え??
頭の中が真っ白になるのと共に、心臓も今までで一番大きな音をだしている。
それからも、健太君は何か叫んでいたが
「健太酔い冷まさせてくるねー」
と、真奈美が、なぜかあたしにウィンクをして、健太君と一緒に外に出ていった…………。
テレビの賑やかな音が
固まったあたしと
ベッドに倒れている池内君の
二人しかいない和室に、響く。
何時間後だろう。
いや、実際は何秒後…かな。
青色の布団に埋もれていた池内君が、起きて口を開いた。
「…ごめん…。」