掌
第一章 出会い。
17歳高校2年生
栗色のセミロングの髪
まん丸の目
精一杯の薄い化粧
中肉中背
それが、あたし。
「何か、いい事ないかなぁぁ〜。」
ここは学校。2年1組。あたしの教室。
最近の口癖を、机に寝そべりながら呟いた。
「最近そればっか!自分から行動しなきゃ、いい事なんて起きませんよーっ!」
あたしの前の席のイスに座りながら、親友……親友とか言うと恥ずかしいけど…親友の真奈美が、的確な意見をあたしに言い放った。
「行動って…何すればいいのさぁ〜?最近暇すぎて死ぬー暇死にするー」
世の過労死した方にぶん殴られそうだ……。
「そだなぁ……勉強頑張って秀才になっちゃうとか!!」
「無理!!!つか嫌!!!」
真奈美の意見を即却下!
「じゃあ〜彼氏つくっちゃえ!暇とか言ってられなくなるって!」
彼氏か…。
「いーよねー真奈美はー。健太君と付き合ってまだ3ヶ月だーもーんーねーー。」
目を細めて口を尖らして、思いっきり嫌みたっぷりに言ってやった。
こっちは彼氏なんて中学からいないしー。
彼氏って言っても言葉だけで、ただの友達みたいな関係だったしー。
心の中でまで、嫌みを言うあたし。
惨め?