掌
中学の時に付き合ったという女の子の話しを始めた。
頼んでもないのに、中学の卒業アルバムを引っ張りだして、この子この子と教えてくる達也の顔を見れば、この子の事がよっぽど好きだったんだな、ってのがバカな俺にも分かる。
でも、四角く囲われたたくさんの人の写真の中で、その子を達也が指さしたのは意外だった。
「けっこー派手そうじゃん。達也こんなんが好きなの?」
むしろ、達也が苦手そうな子だ。俺の友達にも、こうゆうギャル系の子は多いけど…彼女には、したくねぇんだよな。
「俺と付き合ってた時は〜普通だったんだって〜!!」
笑う達也。
……無駄にテンションたけぇ達也って、おもしれぇなぁ…。