掌
それからのあたし達は
「歩〜」
「達也っごめん、ちょっと待って!!」
教科書をカバンに詰め込んで、1組の扉に寄りかかっている達也の元に走っていく。
お菓子パーティーから三週間。
達也の部活のない日は、必ず一緒に帰ってる。
お互い、下の名前で呼ぶようになって、メールも毎日するようになった。
手をつないだのは一回だけで…
お互い、汗で手がべったりだった。
まだぎこちなさが残る、あたしと達也だけど
幸せだった。
日に日に、あたしの達也への好きな気持ちは、膨らんでいく………。