掌
「なんでそうゆう事になるんだよ…。」
「だってそうじゃんっ!!」
達也の部屋という8畳の小さな空間で起こる事が多い、あたし達のケンカ。
きっかけは忘れてしまうほどのささいな事で…
なのに、すぐに大きく大きく膨らんでしまう、あたし達のケンカ。
あたしは、ヒステリックにわめき
達也は、あたしの目を見ずに眉間にシワをよせて、低い声で静かに怒る。
その静かさが
冷たさが
なんでそんなに無関心なの?!ちゃんと話聞いてるの?!
あたしは、いつもイラだつ。
達也は無関心じゃないし、話も聞いてくれてる事はわかってるけど
怒りで熱くなってるあたしには、嫌な風にしかとれない。
「ちゃんと目みてよ!!」
「そんな怒鳴らなくてもわかるから、冷静になれよ。」
大人ぶった
見下した達也の発言にも、腹が立つ。