掌
達也の目線があたしの顔から下に下がっていく。
あたしを隠してくれていた青が、達也によって、ゆっくり持ち上げられていく。
「あっダメっ!」
慌てて、上下バラバラの下着を隠そうとする、あたし。
「いつもはねっもっと可愛いやつでねっ今日はたまたまねっあの……」
達也は、ふっと笑って、あたしの首筋にキスをした。
「ひゃ……っ。」
「可愛いよ。」
そして、あたしの頭を撫でてくれた。
「……達也ぁ……」
その掌は、いつもより、ずっとずっと熱かった。