掌
「BBQもやって、海も行こーや。」
健太君は、どうしても海に行きたいみたい。
「でも〜、あたしデブだから、水着やなんだよぉ。」
苦笑いをしながら海を嫌がるあたし。
「歩はデブじゃないって。」
達也がフォローしてくれた。
達也優しいなぁ〜。
でも今はフォローいらないよ……。
「そだよ!歩は全然細いって!」
「真奈はヤバいけどな!」
健太君は、窓にもたれる真奈美のお腹をポンポンと叩く。
ヒドイ!!と真奈美は頬っぺたを膨らまして、健太君をポカポカ叩いた。
「いていて、まぁとにかく!真奈も歩ちゃんもデブじゃねぇから!!はいっ、海決定〜〜。」
強引に、健太君は海行きを決定し、情報雑誌を勢いよく閉じた。
「え〜ちょっとぉ……。」
三人は、携帯のスケジュール表を見せながら、行く日を決めている。
もうあたしの反論は、意味を持たなくなってしまった。
海かぁ〜………