掌
学校の帰り、水着を買いに行くため、真奈美と電車で街の方へ寄り道。
たまに行く大きなデパートの3階は、様々な色と形の水着で溢れるコーナーに衣替えしており
夏を間近に意気揚々とする女の子がたくさんいた。
「歩ぃ〜どうせなら、もっと大胆なのにしなよ!」
黒の三角ビキニを持ちながら、真奈美があたしに指摘した。
「恥ずかしいも〜ん。」
あたしが持ってるのは、ビキニだけど長いスカートがついてるやつ。
結局、このスカート付きの薄いピンク色に水着にした。
「海楽しみだね!」
「ん…うんっ」
真奈美もいつの間にかノリノリで、浮かない顔なのはあたし一人だけ……。