我那覇くんの恋と青春物語~桜沢紗希編~
昨日の電話のことを聞けるかもしれない。
しかし、それは自分にとて良いことなのか、悪いことなのか・・・
希望と絶望、両方を抱きながらドアを開けて助手席に座った。
運転する姫希さんを横目で見る。
正面から見るよりも、よりさくらさんに似ている気がする。
性格は大人しいさくらさんに対して、姫希さんは活発という第一印象・・・
「あのね、昨日、紗希が泊まりに来たの」
切り出された言葉に緊張が走る。
前を向いたまま、「はい」と静かに返事をした。
「明日から前の学校の友達に会うからって、私も何も不思議に思わず泊めたの。そしたら、家から電話があって・・・」
「・・・」
「お父さん、凄く怒ってた」
「そう・・・ですか」
あんなことを言わなければ。
「会おう」なんて、自分の感情に任せて何も考えずに言わなければ・・・
もっと、しっかりと考えていれば、こんなことにはならなかったかもしれない。
さくらさんを傷つけずに済んだのに・・・
「でも、紗希も同じくらい反論してた。あの子が親に向かって、あそこまで自分のことを言うの初めて見たな」
いつも大人しく、優しいさくらさん。
そんなさくらさんが例え親であろうとも、反論している姿など想像もできない。
しかし、それは自分にとて良いことなのか、悪いことなのか・・・
希望と絶望、両方を抱きながらドアを開けて助手席に座った。
運転する姫希さんを横目で見る。
正面から見るよりも、よりさくらさんに似ている気がする。
性格は大人しいさくらさんに対して、姫希さんは活発という第一印象・・・
「あのね、昨日、紗希が泊まりに来たの」
切り出された言葉に緊張が走る。
前を向いたまま、「はい」と静かに返事をした。
「明日から前の学校の友達に会うからって、私も何も不思議に思わず泊めたの。そしたら、家から電話があって・・・」
「・・・」
「お父さん、凄く怒ってた」
「そう・・・ですか」
あんなことを言わなければ。
「会おう」なんて、自分の感情に任せて何も考えずに言わなければ・・・
もっと、しっかりと考えていれば、こんなことにはならなかったかもしれない。
さくらさんを傷つけずに済んだのに・・・
「でも、紗希も同じくらい反論してた。あの子が親に向かって、あそこまで自分のことを言うの初めて見たな」
いつも大人しく、優しいさくらさん。
そんなさくらさんが例え親であろうとも、反論している姿など想像もできない。