我那覇くんの恋と青春物語~桜沢紗希編~
学校も終わり、帰宅しても落ち着かなかった。

テレビや漫画を見ていても、ただ映像が流れていくだけの時間が無駄に過ぎていった。



帰宅してから、何度目か分からない溜息をつく。



原因ははっきりしている。



学校の昼休みでのことで、さくらさんに電話しようか迷っているのだ。

昼休みのことを思い出しては受話器を取り、すぐに離してしまう。



別に付き合っていたわけではない。

仲は良かったが、お互いそういう風には思っていなかったと思う。
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