我那覇くんの恋と青春物語~桜沢紗希編~
「・・・やっぱり優しいね、あなたって。全然変わってない」
「そうかな・・・それよりも修学旅行で再会したことのほうが驚いたよ」
偶然にもうちの高校と彼女の高校が、修学旅行の行き先が同じだった。
それを知らずに、自由行動を雅とコウの三人で回っていたら・・・
「あのときの雅、今思い出しても白々しかったもんな。言葉は棒読みだし、ホテルに忘れ物したって何故かコウも連れていくし」
「けど、その八坂くんが私たちをまた会わせてくれたんだから、感謝しないと」
その通りだった。
雅は彼女の高校のことを知っていて、彼女には修学旅行前にあの日あの場所に来るように連絡していたらしい。
「ほんの少しだけど、あのときはお話できて良かった」
「俺も」
少し恥ずかしいくらいの再会だったが、この件に関しては今でも雅に感謝している。
「あっ、もうこんな時間」
「本当だ・・・じゃ、そろそろ切るね」
「・・・」
「さくらさん?」
「えっ、何?」
「いや、おやすみ」
「うん・・・おやすみなさい」
電話する前の気分が嘘のような時間だった。
久し振りに聞いた彼女の声は、元気そうで変わっていないみたいだった。
そこに安心感を覚え、電話して良かったと思える。
みんなに感謝しなければいけないな・・・
「そうかな・・・それよりも修学旅行で再会したことのほうが驚いたよ」
偶然にもうちの高校と彼女の高校が、修学旅行の行き先が同じだった。
それを知らずに、自由行動を雅とコウの三人で回っていたら・・・
「あのときの雅、今思い出しても白々しかったもんな。言葉は棒読みだし、ホテルに忘れ物したって何故かコウも連れていくし」
「けど、その八坂くんが私たちをまた会わせてくれたんだから、感謝しないと」
その通りだった。
雅は彼女の高校のことを知っていて、彼女には修学旅行前にあの日あの場所に来るように連絡していたらしい。
「ほんの少しだけど、あのときはお話できて良かった」
「俺も」
少し恥ずかしいくらいの再会だったが、この件に関しては今でも雅に感謝している。
「あっ、もうこんな時間」
「本当だ・・・じゃ、そろそろ切るね」
「・・・」
「さくらさん?」
「えっ、何?」
「いや、おやすみ」
「うん・・・おやすみなさい」
電話する前の気分が嘘のような時間だった。
久し振りに聞いた彼女の声は、元気そうで変わっていないみたいだった。
そこに安心感を覚え、電話して良かったと思える。
みんなに感謝しなければいけないな・・・