マーメイドの私と王子さま
私の言葉にはっとしたような顔をした男はすぐに表情をもどし、私に挑むような視線を向けてきた。

「…そう、でも頑張っても私にはあなたが分からないの。ごめんなさい」

「いえいえ、知らないのは当然と言えば当然かもしれませんね」

この男とこれ以上話すと長くなりそうだと感じた私は「ええ、もう会うこともないでしょうね、さよなら」と、一方的に告げて、会場から抜け出すことができた。いきなり別れを言って飛び出してしまうのは失礼だったかしら?と泳ぎながら少しだけの後悔…でも、無理やりの結婚はどう考えても嫌!!


泳ぎゆくシャルルを見つめながら、白銀の青年は言葉をこぼす

「…まったく彼女は、ふふっ面白い子だ」

その目はまるで、愛おしいものを見つめる眼差しと似ているようにみえた。

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