最初から2番目の初恋。
帰宅途中、さっきの出来事を思い出した。
あのあと、小鳥遊からケータイ番号をもらい、校門までおくってもらった。
本当は家まで送ってくれると言われたが掃除当番が2人もサボるわけにもいかず、私だけ帰らせてもらうことにしたのだ。
家に着くと部屋は真っ暗でまだ誰も帰ってきていない様だった。
ソファに鞄を置き、料理の支度をしようとしたその時だった...
ゴツッ!
部屋に誰かが隠れていたのか、後ろから何かで思いっきり殴られた私は、段々と意識がうすれてしまった、
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気がつくと私は自分のベットの上にいた。
しかし、起き上がろうとすると手足に鎖のようなものが繋がれていて身動きが取れない。少し暴れていると部屋のドアが開いて、廊下からカメラを持った父が入ってきた。
「お、お父さん、これ...なにしてるの、」
震えた声で尋ねると父はニヤリと笑ってきた。
「お父さんね、会社クビになったんだ、2週間前に、だから、これからは一緒にお金稼ぎしようね。」
そう呟いた父はポケットから大きなハサミを取り出して私の制服をチョキチョキと切り始めたのだ。
「いや、お父さん、やめてっ!だれか!たすけて!」
手足に着いた拘束具を外そうとジタバタすると父が左手を大きく上げ、
バチンッ!!!
「暴れるな!叫ぶな!じっとしていろ!」
そう言った父は、私から靴下を脱がせるとそれを私の口に詰め込んだ。
「ゔぅ!!ゔぅっ!!」
それでも暴れるのを辞めずに私はもがき続ける。
父は私が抵抗する度に何度もみぞを殴りつけ、制服を切るを繰り返した。
とうとう下着だけになると、父はカメラを三脚に立てて録画を始めた。
「ちなつぅー、ほーら、カメラだよぉ、わらってわらってぇっ」
不気味に笑いながら私にまたがる父。
その父を千夏はギロっと睨みつける。
バンッ!!
「笑えっつてんだろ!!!なんだその目は!!」
「うぅ、んぅっ」
いつもなら服で隠せない所は殴られないのに、この時父は初めて私の頬を殴ってきた。
「そうか、そんなにお仕置きされたいのか。よし、わかった。」
そう言って父は廊下から木製バットを持って再び私にまたがる様にして立った。
「悪い子にはお仕置きが必要だなっ」
そう言って父は下着姿の私の体中を、木製バットで殴り始めたのだ。
バンッ!バンッ!ゴトッ、バンッ!ドンッ!
あちらこちらを殴られる音が鳴り続けていた。
すると、いきなり部屋のドアが勢いよく開く音が響き渡った。
「おいくそじじい、こりゃーどうゆう事だ?」
聞き覚えのある声がして目を開いてみると、部屋の入口に小鳥遊が凄い目つきで父を睨みつけていた。
「誰だお前!勝手にはいってきやヴぁぁ!!」
父が小鳥遊に向かってバットを振り下ろすより先に小鳥遊は父のみぞに思いっきりパンチをかました。
「お前だれだよ、立花にこんなことしやがって、」
そう言うと小鳥遊は父の手放した木製バットと拾い上げると、父に向かって何度も何度も振り下ろした。
部屋中は血だらけになり、静まり返った空間には、外から大量の雨音だけが響いていた。