僕から、キミへ~anotherstory~
1時間目が始まる。
カイくんは課題を写し終えたみたい。
あたしも最終問題はリナに見せてもらった。
そしてカネっちはリナに借りて写していた。
…まぁカイくんの書き終わった後だと、
カネっちの提出が間に合わなかったもんね。
「それじゃ教科書153ページを開けー」
課題を先生に提出し、
授業がいつも通り始まった。
あたしも言われた通り教科書を開いていると。
「ゴホゴホッ…」
後ろから咳が聞こえて振り向く。
先生の説明し始めた声も止む。
「どうした今村。風邪か?」
「多分そうです…ゴホッ」
「じゃあ保健室行って来い。
今風邪が流行っているみたいだからな。
誰か付き添いー」
「あたし行きます!」
迷わず手を挙げると、先生に許可を貰えた。
「カイくん行こう?」
「うん……」
あたしたちは一緒に教室を出た。