僕から、キミへ~anotherstory~
第3章 カイside
朝は楽だったのに、
1時間目が始まってすぐ、
体に何だかだるさを感じて。
熱計ったら38度5分で。
だからこんなに熱いのかと納得していると。
「早退した方が良いわ」
職員室にいたという保健室の先生からそう言われた。
熱も下がりそうになかったので、お言葉に甘えることにした。
「じゃあお大事にねカイくん」
「ありがとうございましたハルナさん。
ハルナさんも風邪にはお気を付けて」
「うんっ」
鞄を教室まで取りに行ってくれたハルナさんと別れ、
僕は家までの道を歩き始めた。
「ただいまー」
「あーらカイ、どうしたの。
今は学校の時間でしょう?」
「熱出して早退してきた」
「あら!
なら電話してくれたら迎えに行ったのに」
「別に良いよ、帰れる距離だから」