僕から、キミへ~anotherstory~








家でパソコン作業の仕事をしている母が、
急いで毛布だの冷えピタだの持ってきてくれた。




母は僕が入院している時、
父と同じ営業の仕事をしていたけど、

僕が学校に通えるようになってからは、
こうして家での仕事に転職した。

まぁ家にいる方が何かあった時良いけど。




部屋に入ってベッドに寝転がる。

再び体温計を母に渡されたので計ると。




「39度2分…上がってるわね」


「ごめんっ……」


「謝ることないわよ。
カイは一旦熱出ると上がるんだから。

解熱剤飲む?」


「うん……」


「じゃあ用意してくるわね」





母が取ってきた解熱剤を飲み、

「ふう」と溜息をついた。




折角退院出来て学校に行けるようになっても。

1ヶ月に1回ほどこうして休むことがある。

亡くなった祖母譲りの体質だって言われているけど…。




もっと健康になりたいだなんて、難しいのかな…。







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