僕から、キミへ~anotherstory~
そして編み続けること5時間。
深夜2時。
「でーきたっ!」
あたしは編み終えたマフラーを掲げた。
我ながら綺麗に編み込めたかも。
初めての経験だったけど、上出来。
自分を褒め称えた後は。
テキストや毛糸と同時に買ってきたラッピング袋に、
綺麗に畳んで詰める。
ここでグシャグシャにしたら全てパア。
何度も畳み直しながら、綺麗に詰めて、リボンで結んだ。
それを潰れないよう丁寧に、通学鞄に仕舞う。
仕舞うために教科書をロッカーに置いてきた甲斐があった。
筆箱や財布、明日のお弁当などしか入らないことになっている鞄に、
カイくん宛てにプレゼントを詰め込んだ。
クリスマスまで日にちはあるけど。
その間に風邪引かれても困るので。
早めにあげることにした。
カイくん驚いて喜んでくれるかな?
何せサプライズだから。
驚くだろうなぁカイくん。
仕舞い終えたあたしは、
お風呂などに急いではいり、そのまま眠りについた。