僕から、キミへ~anotherstory~
僕は鞄を落とした。
ドサッとリビングに響く。
「カイ?どうかしたの?具合悪いの?」
「どうしたカイ、返事しろ」
聞コエナイ。
何モ、聞コエナイ。
「……っ」
「カイ!カイどうしたの!」
「おいカイ!返事しろ!」
突然、締め付けられたように心臓が痛んだ。
ドクドクと、不規則に動く。
立っていれられなくなって――その場に倒れた。
「救急車だ!早く!!」
「しっかりして、カイ!!」
嫌だ。
死にたくない。
あの部屋に戻るのはごめんだ。
彼女と一緒に――生きたい。
生きて、いたい。